脂肪について

サラダ油、てんぷら油、オリーブ油などの食用油、牛肉・豚肉の脂身、バター、マーガリン、ラード、お腹についた脂肪、皮下脂肪などは、ほぼすべてが「中性脂肪」でできています。中性脂肪の分子は下図のような構造になっています。1つのグリセロールに、3つの脂肪酸がついているのです。

この中性脂肪は、ある分子とくっついて血液中に溶け込むことができます。人間ドックなどで採血して測定する中性脂肪は、血液中に溶け込んだ中性脂肪のことなのです。内臓脂肪や皮下脂肪においては、脂肪細胞の中に、中性脂肪が詰め込まれています。

EPA(エイコサペンタエン酸)やアラキドン酸は、この脂肪酸の一種なのです。脂肪酸の種類はたくさんありますが、人体に主に蓄積するのは、20種類余りです。


日常の生活で、オリーブ油をよく使いますね?オリーブ油は、この脂肪酸のほとんどがオレイン酸という脂肪酸でできています。


リノール酸という言葉を聞いたことがあると思います。リノール酸も脂肪酸の一種で、菜種油、ごま油、サフラワー油などの植物性の脂肪に多く含まれています。

飽和脂肪酸という言葉を聞いたことがありますね?これには主として3種類あります。その名前は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸と言われます。この3つは人体内ではコレステロールづくりの原料になります。

「脂のノッたサンマ」「丸々と肥えたマイワシ」という表現があります。魚につく脂の脂肪酸には、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)がたくさん含まれているのです。

そして、植物性脂肪のリノール酸は、体内では一部が変換されて、アラキドン酸になって蓄積するのです。このアラキドン酸は、普通の食事でも過剰気味に摂取してしまいます。そしてアラキドン酸は健康の大敵で、血小板凝集を促進し(→血液を固まりやすくする)、炎症の大元となり、いくつかのガンの発育を促します。だから、アラキドン酸が身体の中に過剰に蓄積すると、血液が固まって詰まる病気(心筋梗塞、脳梗塞、エコノミークラス症候群、肺塞栓など)が増え、アトピー性皮膚炎やぜんそく、アレルギー性鼻炎などの炎症系の病気が増え、そして、大腸ガン、乳ガン、子宮体ガン、前立腺ガンが増えるのです。

ちなみに、そのアラキドン酸の作用を止める食成分がEPA(エイコサペンタエン酸)であり、アラキドン酸の作用を止める医薬品がアスピリンです。

脂肪というのは面白いもので、自分が食べた脂肪が自分の身につきます。自分の身についたそれぞれの脂肪酸は長年の食生活の結果を反映します。身体に蓄積したEPAとアラキドン酸の量を比較し、EPAのほうがたくさんついている身体をEPA体質、アラキドン酸のほうがたくさんついている身体をアラキドン酸体質、というのです。

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